泉はそのまま動かずに何度も優しくキスをしてくれて、さらりと衝撃的な事を言った。



「ようやく半分入った」



………?
はん、ぶん?…半分?


「は、半分なん?」

「ん?うん」

慣れてきた。大丈夫!そう思ったのに…
これだけ時間かけてくれて半分って!!!


「もういっそのこと、ひと思いにやってくれ!」

「……痛くない?」

「痛くは無い!異物感…だけ」

「なるほど。少し動いていい?」

「ど、どうぞどうぞ」

「ふふ。何だよそれ」

「えっと…」

「ん?」


どうせすぐ余裕なくなるやろうし、意識も保てるか分からへん。でも今なら少し話せるから……


「あたし、余裕なくて、何も言えへんかったし、泉が好きって…愛してるって言ってくれたのにも頷くことしか出来ひんかったし、きっと今からも……余裕なくなると思う」


「……?」

どうしたの?と首を傾げている泉  


「あたしも泉が大好き。初めてが…泉でよかった」


あれ、また涙出てきた
なんでや。悲しくなんか無い
むしろその逆で

幸せいっぱいすぎて…
泉は慌ててあたしの涙を拭いている。