むり、かも…!
何度もそう思い、その度、何も言わなくても泉は止まって抱きしめてくれた。

痛いというよりも、苦しい
痛く無いのは充分な時間を、泉があたしに使ってくれたからかもしれへんけど。


少しして泉は完全に動きを停止した


ギュッと目を閉じていたが気になってチラリと目を開けてみると、泉の表情にドキッとしてしまった。


髪をかきあげて、少し余裕のなさそうな表情をしている泉をみて…


なんかこう…グワッときた!!!
語彙力!!!


「きもちー?」


そんな顔をしている泉に無意識で尋ねた  

前屈みに倒れてきてあたしの目の横にキスをした。


「うん、きもちいよ。それに感動しちゃって」

「…感動?」

「そう、感動。こんなに愛おしくて大好きな杏を、独り占めできてるから」


??


「あたしは泉のもんやで?独り占め…ずっとしててええんやで?」


「……うん」


そう言って泉はあたしの目から溢れる涙を拭う。

あれ、あたし、泣いてるん?