でも俺は普通に、可愛い杏の顔が見える

まぁこれ以上暗くすることもできないし…

杏は安心してるし

いっか


言わないでおこう


透けてしまいそうな白い肌


飛ばすなよ、俺


ちゃんと…優しく…大事にするんだ

本能をぶつけたらダメだ


「泉?」

「緊張する」

「な!あたしの方がしてるわ!」


ふふ。ごめんごめん
いつも通りの杏で安心したよ


杏の首の下に手を入れて、ベッドの真ん中へ寝転がらせる。
はぁ。ため息が出るくらい可愛い

愛おしくて仕方がないな


「誰かを想い、愛することを教えてくれてありがとう」


俺を好きになってくれてありがとう


両手で顔を包み込む

俺を見て杏は微笑んだ



「あたしのことも、好きになってくれてありがとう。ずっと味方でいてくれてありがとう」


泉、だいすき

杏はそう言って、俺の首に腕を絡めた


まだ何もしてないけど泣きそうになる。
こんな気持ちなんだな。
もしかしたら、今の時代、この行為はもう少し軽いものなのかもしれない。

俺も昔はなにも考えていなかった。


今こんな気持ちになることに驚いているんだ。

それ程までに好きなんだな


杏に触れれる喜びが

杏が触れてくれる喜びが


受け入れてくれることへの喜びが溢れる