「あたしそんな顔してた?」

「うん。してた。キスして欲しいのかな?て思ったからしたんだけど」



くるりと振り返り笑顔で「違った?」と聞いてくる泉の破壊力たるや否や……


イケメンって罪かも


キスでこんなにまだ恥ずかしいのにその先が出来る気がせんわ。



「変なの」

「ごめんやん。元気出た」

「キスしたし?」

「うん、そう」


なにそれ、可愛い

と、また可愛いと言ってくれる泉。困った困った。反応に困るんや。
可愛いって言われたら、ありがとう!って言うのかい?
ただただ恥ずかしくて…

たいして反応できひんのやけど


でも泉は満足そうにあたしの手を繋いで歩いてる。手から泉のご機嫌オーラが伝わってくる。


ま、深く考えなくてもいいか

多分やけど



考えてみてもあたしの頭ではキャパオーバーで……


まぁなんとかなるやろ!と気楽に考えてみたけど



一応帰ったらお勉強しよ!一応な!何するか、いまいち分かってへんからさ!


「喧嘩くらい簡単ならええのにな…」

「何が?」

「……秘密」


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