「誕生日プレゼントを買いに行く暇がない」

「泉くんの?あ…そうか。常に一緒だもんね」


そうやねんなー
朝から晩まで一緒や。
バイトの時くらいかな?別々なん。バイトのシフトも全て把握されてるし、おかしな行動は取れへん。


「別にサプライズしたい訳ちゃうけどさ?なんか欲しいものあればなって思うねんけど」


絶対泉は言わない
そして物欲なさそう


「まぁ確かに。多分泉くんは、何も言わないだろうね」


気持ちだけで嬉しいって、かっこいい顔で言ってくれそう。そう桜さんは笑う。

いや、現にそう言われたし。

ただな…


うーーーん



「あ!いいのがあるじゃん!」


「え!?ほんま!?」


もうあたしの頭のキャパでは考えきれへんかったから!助かるわ!
こういう時に女の子のお友達は有難い。


でも桜さんは桜さんやった



「一緒に買いに行った下着つけて、可愛い顔して、私がプレゼントって言えばいいじゃん!」


………はぁ



「できるかぁぁぁあ!!」



持ってたフォークをドンと机にぶつける



「杏、どうした?」