愛は惜しみなく与う【番外編】

もはや、その花江先輩が、どこかへ行ってたのも知らねーよ


「お前が花江先輩と出会ったのは花江先輩が高1の時。で、高校の間はずっと付き纏われてたろ?そのあと留学行ってたみたいでさ!今大学4回生で、地元に戻ってきたって」


やけに詳しいな
戻ってきたから何?俺に関係ないだろ


「お前を探してるって」

「は?」


「花江先輩は、なんかお前を探してるらしいぞ?結構噂回ってる」


なんだそれ
俺を探して何になる

訳の分からない噂ほど、まわるのは早い。


「あっそ」

「あっそってなんだよ!あの花江先輩だぞ?お前覚えてないの?」

「だから少し思い出したって言ったろ」


しつこく俺の周りでバタバタ動きながら話す朔。


「おま!わかってねーな!花江先輩はこの辺じゃ有名な超絶美人だぞ?みーーんな知ってる。お前くらい知名度ある!」

「美人だからなんだよ」

「だーかーら!もう!あの当時も花江先輩が、まさかの中1のガキに手を出すなんて思わなくて、みんなその噂で持ちきりだったんだぞ?」


馬鹿だな。
どいつもこいつも。そしてその時の俺も。