愛は惜しみなく与う【番外編】

「おい、イチャつくなよ」

「1日杏に会えないんだ。少しくらいいいだろ」

「1日だろ!!」


朔にスリッパで頭を叩かれて泉は鬼の形相で朔を睨みつける。おーこわ!

泉の腕をすり抜けて携帯を探す。

2人に連絡しとかな。駅で待ち合わせやしどの辺に居るのか…と



「はぁ。とりあえず行くぞ」


「あ…荷物」


「いいから。杏はこっち」


旅行バッグを片手でヒョイっと持ってくれた泉は、何かを差し出す。
えっと


「何?」

「手くらい、いいだろ」

「あ、察しが悪くてすんません」


差し出された泉の手を握った。
マンションの中で手を繋ぐのもおかしな話やけど。

まぁ、誰もおらんしええか


みんなに行ってらっしゃいと見送られて、あたしは泉の車に乗り込んだ。

いやぁ


「楽しみ!」

「よかったな」

「お土産買ってくるしな?」

「程々にしろよ」


何買おうかな〜たのしみやなぁ


「2人は駅で待ってるのか?」

「んと…今2人合流して、駅まで歩いてるらしい」

「ついでだ、場所聞いとけ。拾う」