愛は惜しみなく与う【番外編】

「とりあえず!!俺こっちにきて友達おらんし、仲良くしてな」

え?


「泉って呼ぶわ!はい、これ名刺!まだ入社式終わってないから誰にも配ってないねんけどな!お前にやるわ!」


「いや、別に…いらないけど」


「そんな悲しいこというなや!」


「…まぁ、頂戴します」


うるさそうだから受け取っておく。


「でもお前17やろ?まだ一緒に酒飲めへんなぁ」

「19だ。あと2週間もしたら20になる」

「え?そうなん?杏と同じやん!杏、歳下が好きなんや思ったわ」


「ま、とてつもなく暇なら飲みに行きましょ」


そろそろ杏の迎えに行きたい。
俺の本も探し途中だし。篤志先輩は、元気に手を振りながら走り去った。


結局何が言いたかったんだ??

まぁいい

杏に何もしないならそれでいい。


貰った名刺をボヤッと眺めると…



「まじかよ…」


俺の興味のある業界の人で、行こうと思ってた候補の専門学校も出てるらしい。

これは……また飲みに連れてってもらうか


俺は遠くない未来、まさかのこの人を、本当に先輩と呼ぶ日がくるとは。

この時は思ってなかった。


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