「あ、そういえばさ?春休みの後半、志木とか遊びに来るで!」

「そうか。楽しみだな」


志木さんは全力で忙しいらしい。妹と母親が東堂を立て直すのを必死にサポートしているらしい。

だから全然会ってない。
たまに電話ならするけど。

杏と付き合ったって言ったときの電話は…えぐかったな。


「昴達もくるで!」

「そうか。あの家じゃなきゃ窮屈だな」


杏は朔達には内緒にしてな〜と楽しそうに笑っていた。
きっとみんな喜ぶし、驚くだろうな。


「あ!そうや!響の店行かへん?」

「ん?いいけど」

「えみりちゃんに会いたいねん」

「あぁ、最近響と仲良い女か」


響が一歩踏み出した、そんな感じが最近している。仲良くなった女がいるそうだ。
バイクに乗せて夜遅い時は家まで送っているって聞いて、正直かなり驚いた。

でもまぁ響は…友達だって言ってたけど。ちょっと違うんだよな


それに、杏と付き合う前に、ちょっとあの店で騒がせたのもあるから、いいタイミングだから行くことにした。


確か、響もシフト入ってた気がするな…



俺は杏があの先輩と会わないと言ったことに、安心しきっていた。

携帯に届いたショートメールに気づくのは、数日後だった。


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