愛は惜しみなく与う【番外編】

俺の足の間で携帯を触る杏

杏が見せてくれる携帯を覗こうと、後ろから杏の手元に視線を落とした。
落としたんだけど


ちょっとこのアングルはダメかも

悪気はない

けど、俺の前に座って携帯を触る杏を、杏よりも背が高い俺が覗き込むと…胸元が…

うん

ちょっと、目のやり場に困るんだが


「みてみてー?」

「ん?あぁ」

「なに?ぼーっとしてたやろ」


首を捻り後ろを振り返る杏


「どした?顔赤いで?」


そのまま俺を見上げて右手を伸ばしてくる。

その小さな手は俺の頬に触れた


「なんなん、照れてんの?」


ちょっと意地悪そうな笑顔を浮かべてそう言った。


俺は一生、杏には勝てないな


「可愛いからさ。顔赤くなってた?」

「うん、なってる。でもそんなん言われたらあたしも照れるわ」


はははと笑って俺に身体を預けてもたれてきた。



「ええな、こんな日も。たまにはアリや」 


「そうだな。今日は喧嘩もなく、のんびりしような」

あ、既に杏は、ここに来る前に3人殴ってるか。まぁいいや。