愛は惜しみなく与う【番外編】

「泊まりはダメだ」

「は?なんでよ」

「なんかあったらどーすんだ。この家でやれよ」

やれやれ!あたしが喜んでいるというのに!頑固親父の泉が出てきよったな?


「ええやん!友達!あたし嬉しい!」


最近の泉はチョロいからなぁ


「いい子にするし、行きたいな?」


うるうるとした目で下から泉を見上げる。ちゃーんと手も握ってな?
泉はせこいって言うけど、あたしも必死やから!!


「……可愛くお願いしてもダメ。何かあっても守れないだろ?」

「あたしおるやん?2人のことはあたしが守れるで?」

「杏のことは?誰が守るんだよ」

「自分のことは自分で守れるで!その辺はご安心を!」

「トラブルに突っ込むだろ」

「そんな、知らん土地でトラブルなんて突っ込みません!!」


どの口が言ってんだと言う朔を睨む


「えーーいややいやや!あたしも行く!仲間外れ嫌や!2人と仲良くなるチャンスやのにーー!いややーーー」


可愛い作戦は目を逸らされるから、もうただひたすらに駄々をこねてみることにした。

わーわー言うあたしを、驚いた顔をして泉は押さえ込もうとする。