愛は惜しみなく与う【番外編】

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「泉が…意識すればいいって言うから…あれからあたしおかしいねん」


「ちょっと、その話も知らないんだけど!ねぇねぇ、応援してるけど、杏ちゃんが取られるの嫌だよ!」


杏ちゃんは突然驚くことを言うんだから!!好きになった理由を聞いてくる時点でおかしいのに!

ちょっと、本当にくっついちゃうの?


「こら、慧くん?それどういうこと?」


桜さんにデコピンをされる。
少し不貞腐れた顔も可愛い…じゃなくて!


「ごめん、一旦落ち着くよ」


スーハースーハー大きな深呼吸をして、終わった後に杏ちゃんを見る。


「俺たちに好きになった理由を聞いたのは、泉を好きなのが恋愛なのかどうか、分からないから?」

「うん。好きやけどさ、あたしは慧も桜さんも、朔も響も新も…みんな好きやねん。泉と同じくらいな。だから、ようわからん。でも確かに、泉には特別な感情があるような気がする」


しょんぼりする杏ちゃん

なるほど


杏ちゃんと泉の間で何かあったんだね。


たしかに向こうで杏ちゃんは、不思議な反応をしていた。結婚がどうとかでふざけていたら、いつもなら流すはずの杏ちゃんが、顔を赤くしていた。

少し異変は感じていたけど。