愛は惜しみなく与う【番外編】

そして気がつけば凰牙の倉庫の前


どうしよう。少し怖いな

幹部の人がいたら…


押さえつけられて1ミリも押し返せなかった。動けずにただ涙を流して耐えることしかできなかった。

怖い…


「ほな、いこか」


手繋いだげる


え?と聞き返す前に、手を握られた。
その手は思ったよりも小さくて…細くて女の子の手だった。

でも力強さが伝わってきた



「一応俺が話すから、杏はいいって言うまで口開くなよ」

「うーーーん。一応頷いておくわ」


はぁ、ほんと頼むぞ

ため息をついたけど、どこか嬉しそうな泉くん。

2人は本当に


よく似合う



そして見慣れた倉庫の入り口は開いていた



中を覗けば…



「おお、帰ってきてたんか」


櫻井がいた。あたしを襲えと命令していた幹部の1人。
そしてその周りには数十人…


かなりの人数

その中に岡部は居なかった


岡部がいたら何とかなったかもしれないのに。幹部しかいないなんて…


「お、まじで来たじゃん」

「櫻井の予想通りだな」


「な?言ったろ?烈火の女は、絶対花江を見捨てないって」