愛は惜しみなく与う【番外編】


「真っ直ぐなところが好き。誰にでも優しいから、俺もそうなりたいと思った。裏表なくて…考えてることは筒抜けだし、アホっぽい時もあるけど……

杏は人を動かす力があるんだ。愛情深くて、俺なんかよりも包容力がある。俺はそういうところを尊敬してるんだ」


俺を導いてくれる人だから


そう言った。

負けたわよ。完敗ね


ここで、可愛いとか、優しいとか、面白いとか、明るいとか…そんな言葉が出てきたら、誰でもいいじゃん!って言おうとしてた。
あたしでも…良いでしょって。


でも違った


そんな風に言われたら、何も言えないよ



尊敬できるんだね

あたしには、少し頭のネジの飛んだ女の子にしか見えなかったけど。

いや、そうじゃないか

助けてくれたもんね
あんな怖い人達の中に、わざわざ来てくれたんだもんね。
あたしだと分かっても、優しかったもんね。


少ししか話してなかったけど


真っ直ぐで、こんなわたしにも優しかったのは、分かったよ。



「杏は、損得とか考えてないから、凰牙の倉庫に行って、どうなるかは分からないけど、あんたが嫌な気持ちになることは絶対しない」


俺も珍しく早起きしたから助けてやるよ。