愛は惜しみなく与う【番外編】

「俺のこと、総長だから好きって奴もいるし、顔だけのやつもいるし、でも……あんたは違うの知ってたから。悪かった。あの頃は正直何も考えてなかった。まともに話したことも会話したこともないのに、あの瞬間だけは守ろうとしてくれてありがとう」


そんなこと言わないで
どうして……今言うのよ

どうしてあの時言ってくれなかったの?




「諦められないじゃない!!!」


「うん、でもごめん。忘れたつもりはなかったけど、忘れたかったんだと思う。それが傷つけていたならごめん。諦めてくれって俺が言う権利はないけど、俺は杏が好きだから。昔よりも……俺のことを好きだと思ってくれたなら、それは杏のおかげだから」


こうやって人を想う気持ちを知れたのも杏のおかげだから。

そう言われた


悔しい


完璧に振られた

何年もの想い 

きっと泉くんに振られた人なんて居ないだろう。
誰とも向き合ってくれない人だったから。

だからかな

清々しくも感じた


何も言わないから追いかけれた。ずるずると追いかけてきた。


言ってくれてありがとう



「諦めがつくよ」


嘘つき


もっと好きになったくせにね



「とりあえず、どうなってるかあんまり分かってないけど、凰牙の幹部に、手を出されたんだな?」