愛は惜しみなく与う【番外編】

んーんーん

ジタバタする杏にしーっとすると、コクコク頷いた。

そっと手を離せば静かなまま

よかった。


「なんなん?夜這い?」

「さっき服かしてやったろ?」 

むしろ杏のために脱いだんだけど


「あ、そうやった。思い出した。裸で部屋突撃してきたんか思った」


下履いてるしよかったー
小さい声で杏は笑ってる。

それこそただの変態だろ


とりあえず着替えを渡せば、しっかりズボンも履いた。冬だぞ?寒かっただろう。

杏はドライヤードライヤーと頭をこっちに向けた


すっと起きてくれてよかった


コンセントにドライヤーをさして杏の後ろに座る。俺の足の間に大人しく座る杏。

普通に杏の髪を乾かしてあげたことは、何度もある。

あるのに少し髪に触れるのも躊躇う


「ん?まだ?」

「わりぃ」

スイッチを入れるといい匂いがこっちにまでくる。風呂上りのあいつらがウロウロしてても何も思わないのに。
杏から香る匂いは、すごく好きだ。

同じシャンプー使ってんのにな


ドライヤーをしていて、コクリコクリと杏の首が動く。眠いんだな

あと少しだからそのままうとうとしといて欲しい。