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「外が騒がしい」

「ええ。本当に、この家が別の場所のように感じますね」

「……心配かけたな」

「とんでも無いです。組長が無事で何よりです。」



夕日の沈む時間帯

窓から見える景色は気持ちを落ち着かせてくれる。

自分の身体ではないように思える


軽くなった


そして、遠くの方から聞こえていた大きな声が、どんどん近づいてくる。



「ちょ!入ってええんかな?」

「さぁ、いいだろ」

「いや、まだ寝てるかもしれへん」

「杏の声がでかいから、絶対起きてる」

「は?でかないわ!控えてたわ!」

「……いて」


ドアの向こうでコソコソ…いや、それなりに大きな声が聞こえてくる。


今1番会いたい2人だ



「ゴトウ、下がってろ。かわりに2人を部屋に入れてくれ」


心配そうにずっと付きっきりだったゴトウは、笑顔でわかりましたと言い、部屋から出て行く。


「お、ゴトウさん!」

「騒がしいですね、相変わらず。組長は起きていますよ。お入りください」


ゴトウの嬢ちゃんに対する態度も、柔らかくなってきた気がするな。


馬鹿息子も…ちゃんと一緒だな