今夜はずっと、離してあげない。




どう言い返そうか悩んでいると、周囲からコソコソヒソヒソと、氷高さん、千住、千井くん、なんていう名前が聞こえて来る。




「……エ、なんか私たち目立ってません?」

「……うそでしょ。さっきから、もっと言うと僕らが学校で会ってからずっとこうなのに」

「まあ、コイツは周りに無関心すぎるというか……。自分に対して鈍すぎる節があるからな」




さっきまでは呆れた視線だったのに、今では諦めたような顔されたんだけど。

私のことやっぱりバカにしてるよね、ふたりとも。




「ああ、ふたりが美形だから、なんでこんなのと喋ってるんだーって話題になってるんですね。みんなヒマだなあ」

「……いや、どちらかというと、マオマオのマイペースさが際立ってると思うよ。うん」

「言えてる」




今日も今日とて、ふたりは失礼極まりない。


……マイペース、だなんて。

そんなこと、私がいちばんわかっていたりするのだから。