今夜はずっと、離してあげない。




きらい……?

その言葉が腑に落ちなくて、思わず眉を顰めた。




「……私、別に千井のこと嫌ってないよ」

「………えっ?!」

「………は??」




ちょっとまって。千井が驚くのはわかるけど、なんで千住サマも一緒になって驚くの?

私、そんなに変なこと言いました?




「えっ、じゃあ僕のこと好き?!」

「いや別に」

「……なにこの子。あげて落とすの超上手いんだけど……」




キラキラっ、と虹彩を放っていた瞳は、すぐにもやあっと影がかかる。




「というか、最近マオマオの口調がちずに似てきてる気がする……」

「気のせいじゃない?」

「気のせいだろ」

「いや確実に似てきてるよ絶対!」




私が千住サマの影響を受けていると?まさかまさか。

……や、私生活では受けているかもしれない。