凛琉の最後の言葉の意味がわからず、首を捻っていれば。
「あいたっ!!」
ごつん、と頭に何か硬いものが降ってきた。
っっな、何?!あ、でもこの音なんか聞いたことあるような……。
「あれだけ弁当忘れるなって言っただろーが」
「あ、おか……じゃなくって、ぎんぱ……でもなくて、千住サマ」
「なんかだんだん距離遠くなってない?」
水色の風呂敷包を持った千住サマと、お友達のチイさん?が廊下から顔を出していた。
チイさんと凛琉には、千住サマは早朝と夕方にハウスキーパーとして来てもらってると言ってある。
それに、家が近いこともあっていろいろ面倒見てもらってる、とも。
その方がお弁当を作ってもらってる理由にもなるし、何より私の家周辺で目撃情報があったとしても言い訳しやすそうだから。