今夜はずっと、離してあげない。





パタパタ、駆け足で飲食スペースへ駆け込むと、予想以上の人が溢れかえっていた。

これ見つけられるかな……、と不安になりながら視線を右から左へ、一度動かした、だけ、だったのに。



「真生」

「っうわ、」



すぐ近くから伽夜の声が聞こえたと思ったら、くんっと右手があたたかい手に引っ張られた。



「み、見つけ出すの早くないですか?」

「待ってたからな。ほら、そこ取っておいたから座れ」



顎でそこ、と指し示した場所には、ふたりぶんの赤と緑のカップが置いてあった。



「お前はあっちな」

「はい。……あ、ちょうどいいあったかさ」



ふたり向かいに座ってスープを持てば、私でも飲めるくらいの熱さになっていた。




「何か買ったんだな」

「え?あ、はい。……どうぞ」

「……は??」



ちら、と左手に持っていた紙袋に視線を投げた伽夜に、躊躇いなくそれを差し出した。