今夜はずっと、離してあげない。





真生が手にしているのは、そわそわきょろきょろしている時に見つけたもの。




『このマグカップかわいいですね。ペンギンの絵が描いてあって』

『……お前にも可愛いとか思う精神あったのか』

『一体私をなんだと思ってるんですか?』



ジトッとした目で一瞬睨まれたけど、それ以降特には触れず、元あった場所にマグカップを戻していた。



『買わねーの?』

『いま家にもマグカップはありますし』

『……へえ』



その後。なんとなく気になって、買っておいた。



「家にまだ使えるのがあるのに……」

「あれ、食洗機にかけてばっかで持ち手のところが割れかけてたし、色もくすんできてたからちょうどいいだろ」

「……私の誕生日もまだ先ですよ?」

「別に誕プレとして買ったわけじゃない。……日頃の感謝?みたいな」

「それは本来私がするべきなのでは……」