今夜はずっと、離してあげない。




「私に今更女子力を期待されても……。あかねさんも女子力欠如してましたし。恋愛脳ではありましたけど……」

「………だな」




別に、期待したわけではない。

ただ、俺に対してだけそういう欲を見せられないんだとしたら、嫌だなと思っただけ。




「……んー、あ、そーいえば、凛琉が朝水くんにペアルックの物をあげるとか言ってました」

「……ペアルック?」

「はい。朝水くんの誕生日にペアルックのスマホケースあげるって照れてました」

「そりゃ那吏も喜ぶだろーな。っていうか、那吏の誕生日って?」

「今月の25日だそうです」




初耳だ。改めて聞いたことなんてなかったから、知らないのも当然だと言えるが。




「そーいえば、お前の誕生日、聞いてなかったな」

「それを言うなら、私も伽夜の誕生日聞いてないですね」




ふたり顔を見合わせて、なんとなく、せーので言い合うことにした。


せーの、




「3月3日」

「3月14日です」




……またふたりとも、沈黙。