「……それじゃあ、話し変わりますけど、来月のバレンタイン、市販がいいですか?それとも手作り?凛琉もどっちがいいとかあるなら聞かせて」
「マジでころっと変わったな……。というか、お前にもイベント事を気にする思考あったんだな。なんか安心した」
「失敬な」
私にも、バレンタインやホワイトデーを気にすることぐらいある。
……そのふたつ以外は、あんまり覚えないけど。
あかねさんが生きていた頃は、よくバレンタインに手作りチョコを作っていたから自然と思い出すのだ。
……ま、まあ、私はほとんど味見役だったけど。
「え、そりゃあ、わたしも手作りがいいけど……真生、大丈夫?ちゃんと作れる?当日に一緒に作ろうか?」
「凛琉は私のこと舐めすぎ。私がチョコをぶっつけ本番で作れると思ってるの?」
「そっち?!」
逆にそっちしかないと思う。
伽夜に料理を振る舞った時は千井がいたからなんとかなったものの、チョコ作りは確実に爆発させる予感しかしない。



