今夜はずっと、離してあげない。




脱力しながら、今日一日あったことを反芻する。



「墓地で告白とキスするとか、奇妙通り越して、もはや珍妙ですよ……」

「まあ、別にいいだろ。珍妙な人のもとで育ったんだし」

「それは、……そうですけど」



あかねさん、恋愛したいとか言ってたけど、ほんとにしたかったのかなあ。

そのあたりは、いまだ謎のまま。



「っていうか、ほんとにキスって味するんですね。欲を言うならあんまんじゃなくて肉まん味がよかったです」

「キスの味に文句つける奴は初めて見たわ……」



イルミネーションを下に見ながら、ふたり、手を繋いで歩いている。

そうなることが当たり前で、そうすることがいちばん自然だから。



「あ!どうせなら、お互いにクリスマスプレゼント買って帰りませんか?」

「今日イヴだけど」

「そんなに日にち気にするような性格してないから大丈夫です。それに、フライングサンタもアリだと思います」

「フライングサンタ……」