今夜はずっと、離してあげない。




というか、私には最初からずけずけ物申していた気がするのだけれど。


伽夜の言うことすべてに身に覚えがなさすぎて、脳内にハテナを乱舞させながらも包み紙をくしゃくしゃに丸めて、さあ立とうと顔を上げた、瞬間。


眼下に見えていたイルミネーションが、目の前にできた黒い影にかくされて。


口元を覆い隠していたマフラーを、ぐっとさげられ、重なる吐息とくちびる。


冬の空気にさらされて冷たくなっていたくちびるが、一気にぐわんとあつくなる。



「……あえ?……え、う、は?」



ゆっくりと顔が離れた瞬間、ものすごい勢いでくちびるに集まっていた熱が顔全体に広がった。



「う、な、んで、と、いうか、ご先祖のみなみなさまに半目で睨まれている気しかしないんですけど……」

「キスされた感想がそれとか、ほんっとおかしい」



ほらいくぞ、なんて手を取られるけど、逆になんでそんなに平然としていられるんですかっ!!



「だ、だから、なんで、あんなタイミングで、」

「………誓うため?」

「はい?」

「なら戒めるため」

「ならの意味もわかりませんし、やっぱりもういいです……」