それから、あーだこーだと板挟みになりながらもなんとか耐え続け。
「じゃあ、また来年ね。……暇な時があったら連絡するから。もちろん、時差を考えて」
「……思い出したらする」
「それしないフラグじゃない?」
伽夜の言葉に傷ついている素振りはない。
きっと、あからさまにお母さん大好きっ子だった時とはいろいろ違ってきていると思うのに。
やっぱり、親子だから、なんだろうか。
伽夜のお母さまは最後に私に目を止めると、伽夜と同じようにほんのり目尻を下げて、ゆるく口角を上げた。
「ありがとう、氷高ちゃん。よければ、今後も伽夜と仲良くしていてもらえると、すっごく頼もしい。伽夜の妹分は大変だろうけどね」
「あ、あはは……」
逆に私の方が常に迷惑&心配かけてます、とは言えなかった。
私より一足先に立っていた伽夜に、立つことを促すように手を引っ張られたから。
「そのことなんだけど、」



