今夜はずっと、離してあげない。




最後に付け足された私の名前に、耳を疑った。

聞き返しても、うん、と肯定の二文字が返ってくるだけ。否定の三文字は返ってこない。



「あ、あの、いまこの時もそうなんですけど、親子水入らずに話すのに、私は邪魔かなって……」

「ええ?あたしは邪魔だと思ってないよ?伽夜もそうでしょ?」

「いんじゃね。ほぼほぼ家族みたいなもんだし」

「なら何も問題はないわね!」



いやいやいやいや大アリです。

なんて、突っ込むことは残念ながらできず。


ふたりがいいと言っているんだし、まあいっか……と、最終的に諦めざるおえなくなった。



「実はね、氷高ちゃんに伽夜が話したがらないことを話してもらえたらな〜って思ったり思わなかったり」

「真生、余計なことは言わなくていいからな」


「え、えええええ」



よくわからない板挟み状態に、やっぱり来るんじゃなかったと半分後悔した。