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玄関がガチャリと開く音がして、思わずとことこと玄関に続くドアを開けてしまった。
「ただいま」
「あ、伽夜、おかえりなさいです」
「………、」
「伽夜?どうしたんですか?」
ひょっこりとドアから顔を覗かせながら首を傾げれば、しばしきょとんと鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていたかと思うと、ハッと慌てて靴を脱いで、そのまま洗面所に直行。
きっと、手を洗っているんだろう。マナーには厳しいから。
「……ただいま」
「?さっきも聞きましたよ?」
「なんか、もう一回言いたくなった」
「なんですか、それ」
滅多に変なことを言わない伽夜にしてみれば、かなり稀なこと。
だから思わず。
「おかえりなさい、伽夜」
私までリピートしてしまって、ふたりして顔を見合わせて吹き出した。



