今夜はずっと、離してあげない。






「凛琉ちゃん時々容赦ないよね……。マオマオは常に容赦ないけど……」

「千井はド直球ストレートすぎるよね」



エッグトースト美味しそうだなあ、とメニューを眺めながら、財布から350円を取り出してテーブルの上に置く。




「……?マオマオ、このお金なに?」

「え、凛琉のミルクティー代」

「さっきは僕に出させるって言ってたのに……」

「なんなら、って言っただけだよ。そろそろ伽夜が上がると思うから、お昼いらないし、」

「真生!」



そんな時に限って、タイミングよく……ではなく、悪くなるもの。


小走りで近寄ってきた伽夜の顔は、なんだか申し訳なさそうにしていた。




「悪い。昼はここで食べてもらってもいいか?」

「え?それはまあ、いいですけど……」



どうしたんですか?と聞けば、昼過ぎから夕方までのシフトを組んでいた人が、何人か熱を出して休んでしまうらしい。



「それで、オーナーから入ってくれないかって言われて……」

「ああ、私の方なら全然大丈夫ですよ。気にしないでください。お昼も、なんなら夕ご飯もどこかで食べますし」

「いや。夕飯は俺が作る」