「…………、へ?」
予想外の言葉に、ぱちくりと瞬きをしたのち、パッと千井と伽夜を振り返る。
事実なのかどうか確かめようと思って。
「んー、僕はそんな話聞いたことないよ?」
「俺も」
2人揃って、否定の言葉。
う〜ん。実を言うと、私もあの朝水くんに彼女がいるのは怪しいと思うけど……。
凛琉の隣にすとんと座った直後、こそりと伽夜に耳打ちされる。
「那吏、割とけっこう葉柴にゾッコンだと思うけどな……」
「やっぱり伽夜もそう思います?」
じゃあ、何かの見間違いとか……?
「そ、その人、もしかしたら朝水くんの妹とか、」
「妹いないって聞いた……」
う、うぐっ。
「じゃあ、困ってるところを助けた場面をちょうど見ちゃったとか、」
「朝水くんとその女の人、抱き合ってた……」
ぐぬぬぬぬっ。
「あ、し、親戚で欧米の人とか、」
「その人、芸能界でも有名な女優さんで、純日本人……。朝水くんにその女優さんの話をしたら、気まずそうな顔された……」
どうしよう。メンタル弱々凛琉を復活させる言葉が思いつかない。



