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休日。土曜日。
私が朝食を食べ終えた頃。
「じゃあいってくる。昼すぎには戻るから、間食とんなよ」
「わかってます。いってらっしゃい」
背中を向けられる姿は、まだ慣れない。
彼──────伽夜が、バイトに出かけるのを見送るのは。
平日は、いつも私が先に出て見送ってくれるし、私が帰るよりも早く帰って出迎えてくれる。
から、こんなふうに見送るのも、出迎えるのも、新鮮なのだ。
伽夜は、あの日から休日と祝日にカフェにバイトをしに行っている。ちなみに、バイト先は私のバイト店のすぐ横にあるカフェ。
ちょうど人手不足が深刻な時期だったらしく、大助かりだと言っていたらしい。
私が平日の午後のみ出ているのに対し、伽夜は休みの日の午前にだけ出ている。
どうせなら一緒の日に入りましょうよ、と言ったけれど。
『それじゃあ真生が帰ってくるの、待ってられないだろ』
と言われて、なんで返せばいいのか困ってしまった。



