何もかもを見透かしたような瞳が、苦手だ。
赤茶色の瞳が、ゆっくりと瞬きをした刹那にゆるむ。
「センセーはカウンセラーじゃなくて養護教諭だから、こーゆーことには首を突っ込まない方がいいんだろうけど、きみは、あたしの姪に似てるから、口出しちゃった。ちょっと出過ぎた真似だったかもね。それはごめん。謝るよ」
そう言いながらも、俺を射抜く瞳は一向にそらさない。
「けど、溜め込むことはよくないよ。そのこと自体はすごいことだとは思うけどね。誰にでもできることではないから」
笑ったりしなかった。
はげますようでもなかった。
ただ、事実を述べているだけのような。
「でも、それと同時に、伝えることにも勇気がいるんだってこと、きみにはよーくわかってるんじゃない?あこれは先生に話せとか言ってるわけじゃないよお友達とかお友達とかお友達とかに話せるものなら話してみろや的な、」
「雰囲気ぶち壊すのアンタ好きだよな……」
「だから先生と呼びなさいて」
先生の最終的な印象は、変な人だった。



