今夜はずっと、離してあげない。





その後、お母様は本当に千住サマに声をかけることなく帰って行った。


そして、私はというと、予定通り千住サマの仮装姿を見に行って



…………爆笑した。



SFに出てくる魔法使いのローブみたいな服を着て、帽子をかぶっていた姿は、一生笑うのに苦労しないであろうほどに、珍しい姿だった。



千住サマは私の姿を見るなり、まるで石みたいに固まって動かなくなってしまい。

同じクラスの人が話しかけても、お客さんが話しかけても硬直したまま。



私が声を押し殺しながら笑えば、ようやく硬直から解放され、私の後ろに隠れていた千井をギロリと睨んだ。


それはもう、射殺さんばかりに。



千井にはあとでたっくさん謝ることを約束して、笑いながら注文した。もちろん、千住サマご本人に。



その時の千住サマの表情は、初めて見たもので、耳をほんのり赤くして恥ずかしそうにしていた。