今夜はずっと、離してあげない。






「ごめんね、凛琉……。朝水くんと帰る約束してただろうに……」

「いやっそんなのしてないからね?!ただ家が同じ方向だったから……っ!!」




夕日が沈んでしまいそうな帰り道。



本気で言ったわけではないけれど、凛琉の慌てっぷりからすると、本当に一緒に帰る約束をしていたらしい。

たぶん、家の方向が一緒っていうのもほんとだと思う。



やっぱり……。




「凛琉って、朝水くんのことが好きなの?」

「エッ……」




まさか私の口からそんな言葉が吐き出されるとは思っていなかったのか、凛琉が固まった。


これは、私の口から好きという単語が出た驚きなのか、私からそんな話が出るとは思っていなかった驚きなのか、どっちだろ。


そんなことを考えていたら、俯いた凛琉がぽつりと呟いた。




「……すき、じゃ、ないよ」

「……へ?」




あ、あれ?てっきり好きなのかと思ってたけど……ちがった、かな?


で、でも、朝水くんの話をする時だけすごい目を輝かせてたんだけどな……。

ナル様?とやらのことを語っている時と同じくらい。もしくはそれ以上に。