今夜はずっと、離してあげない。




おかえりなさ〜いという声を後ろから聞きながら、私と千井は肩で息をしていた。




「お、お化け屋敷って、もはやスポーツじゃない?陸上競技じみてる……」

「マジで、あんな唐突に現れたらフツーにビビ……、いや、びびってないけど」

「いま途中まで言いかけてなかった?」




ニヤニヤ笑いながら息を大きく吐いている千井の肩をつついたら、ぺしっと払い落とされてしまった。




「……ほら、那吏と凛琉ちゃんのとこいこ。早く連絡して」

「はいはい」




むすーっとした顔で拗ねてしまった千井は、今までぶんぶん振ってた尻尾がどこかへ行ってしまった。


なんか、大型犬みあったんだよなあ、千井って。




「えっとねえ、いまお昼ご飯たべてるって」

「どこ?」

「観覧車の近くのとこ」




凛琉からの返事を伝えれば、じゃあそこにいこっか、と歩き出した。