今夜はずっと、離してあげない。




血のりを纏ったお化けの人にごめんなさいと謝って先に進む。




「僕、お化け屋敷入って初めてお化けの人に謝ったよ……」

「私も」

「マオマオはお疲れ様ですぐらいは言ってそう」



そんなことを言いながらも、手首を掴む手は離さない。


ほっぺた膨らませて、すんごい不本意そうだけど。


ほんの少しからかってみたくて、あ、と何もないところを指差した。




「あそこにお化けいる」

「っ?!?!!!」




あらぬ方向を指差せば、声は出さなかったものの、びくびくびくっと固まってしまった。


その姿に声を上げて笑いそうになった、瞬間。




「だーずーげーでぇ〜」

「っっっ?!?!?!」

「!!!!」




私が指をさしたところから、ぬっとメイクがすごい患者のお化けが出てきた。

その登場には私もびっくりして、思わず、




「ま、マオマオ速い!速いって!!!」

「千井も充分速いよ!!」



ふたりして走り出した。