まあ、私もあの勝負に勝ったら千住サマにお願いしようと思っていた。
けれど。
『……あ、』
『え、』
ほぼふたり同時に、ぽとり。
そうなってしまえば、もう勝敗はつけられなかった。
だから、
『あの、千住サマ。千井の連絡先知ってますか?』
『知ってるけど……。それがどうした』
『いや、実は千井に連絡したいことができまして。連絡手段がないので、よければラインを教えていただけないかなと』
『………、へえ。わかった』
あの時は緊張したなあ。
でも、割とすんなり教えてくれてよかった。
おかげで千井を引きずってこられたし。
「なんか、誘いにくかったから」
「なんで?なかいーのに」
「だって、だぶるでーと味があるこれに連れてくるなんて、目が死んじゃいそうで」
「なるほど……。ってか、これフツーにダブルデートでしょ」
「え、ここはデートじゃないよ」
「………、」



