耳が痛くなるほどうるさくて、思わず千瀬の胸の下辺りに顔を埋めた。

「大丈夫?結輝」

 千瀬が抱きしめ返してくれたおかげで、女の子達の声は、遮られてさっきよりはマシになる。

「あいがと……」

「っ……」

 顔を埋めて言ったせいで、元々悪い滑舌が余計に悪くなり、『ありがとう』が、『あいがと』になってしまう。

 恥ずかしくなり、また千瀬の胸の下に顔を埋めた。

「ねぇねぇ、君達、俺達の事言ったら、社会的に終わるからね?ニュースに拡散されて、俺達の迷惑になるから、まず学校を潰して、一人一人の家に行ってー」

 すると、急に女の子達は静かになった。