【side 千瀬】

 あーなんで仕事なんて入るんだよ、面倒くさい。


 結輝……。


 頭の中に、結輝が微笑む姿が浮かび、頬が緩む。

 はぁ……。

 結輝の可愛さにもため息出るし、仕事のダルさにもため息が出る。

 ご褒美……かぁ。

 言うて、結輝がそばにいてくれたらそれ以上の幸せはなかったはずなのに、恋人、夫婦にまでなれたなんて……。

 ……結凛さんのおかげ。

 今でもそう思う。

 あの時、結輝を運んだ日に、結凛さんがああ言ってくれたおかげで今があると思っている。

 感謝しかできない。

 で、今日の仕事は母さんの手伝い。