あ、こいつ優しいから俺に合わせてくれてるだけか。

「本当にわかってんのか?」

「うん!えっと、世河 千瀬でしょ?」

 は……?どうして……?

 ヤバイ、こんな俺を結輝が覚えてくれていたと思うと、目が潤んできた。

「ええ!?泣きそう!?大丈夫!?違った!?」

 戸惑っている結輝に思わずふっと笑みを漏らした。

 本当に、優しいな……。