今でも、怖い思いは忘れられない。

 あれから、一週間も経ったと言うのに……。

「ちと……」

 ギュッ。

 包み込まれるように抱きしめられる。

「うゎぁんっ……!怖いよっ……!」

「大丈夫。いくらトラウマになろうと、もうない事はないんだよ?この先」

「う、うんっ……」

 優しく私の涙を拭ってくれた千瀬。

 ああっ。なんて優しいんだろう……。


 千瀬、友人、親戚さん達なら平気。