ズキッ———

 なんだろう……。この感情……。

 胸が、痛い……。

「千瀬様ぁ〜!私とデートしてくださぁい」

 まるでハートマークをつけるように喋る女の子を見ていると、不安になってきた。

 なぜだかわからないけど、心の奥底が、ムズムズして、ズキズキして、仕方がない。

「結輝」

 頭の中に響き渡った千瀬の声。

 なぜか、とても、心地が良い。