【side 千瀬】

 うゎっ。俺、最低だ。

 でも、好きな女と一緒にいられなくてこんなにならない男なんているか?


 俺は、屋上に歩きながら、この間結凛さんに話された、“大事な話”を思い出した。




『実はね、千瀬くん』

 なにか、嫌な予感がして絶えなかった。

『“結輝ちゃん、夜輝くん”が引っ越す事になったの』

 は……?なんで結輝と夜輝だけ……。