でもまたその可愛い一面に、「ぷっ」と笑みが漏れる。



 パチバチバチッ!

 花火がドンドン激しくなる。


 ああ。終わってしまう。

 なによりも愛しい千瀬との、この楽しい時間にも幕が閉じる。

「……寂しいの?」

 千瀬は、私の表情から読み取って、多分そう言った。

「う、うん。もうちょっと千瀬とこうやって笑ってたかったなって」