「先輩、大丈夫だから、ね？」

　頭の中に響くのは、鈴くんの優しい優しい声。

　まだ、証拠もないんだから、鈴くんを信じないと……！

「鈴くん、鈴くんは、悪い子じゃないよね……？」

「当たり前でしょ？先輩の、彼氏なんだから」

　優しく微笑む鈴くんに、自分が考えていた事に対して胸が締め付けられた。

「う、んっ……」

　そう言って、鈴くんは優しく抱きしめてくれた。

「ごめん、ね……嫌がって……」

「ん、許さないに決まってんじゃん」

「ありが……え……？」

　ゆ、許さないって言われちゃった……。