「……田幡、お前……」

 鈴くんの1オクターブ下がった声が耳に響く。

「うゎぁっ。スズ様が、俺の名前を覚えてくれていたとはぁ」

「なにを吹き込んだ……?」

「なにも?」

「嘘つけ……お前、殺すぞ?」

「ひっ……」

 鈴くんの声に、思わず「ひっ」と声を上げてしまった。

 怖い、やっぱり鈴くんを信じるべきか、田幡さんを信じた方がいいのか……。