「にしても、行儀がいいね」

「お父さんに色々叩き込まれたので」

「そっか」

 ちせがねぇ……。

 確かにアイツ、結構礼儀いいし……。

「学校での乃音の様子はどう?」

「えっと、基本的に俺が側に行ってますけど、授業の様子とかはわかりませんね。でも、可愛すぎるが故に、いじめを受けている様子です。まぁ、始まった頃から俺が守ってるんですけど、一向に終わる気配がなくて」

「そっか……やっぱり学校側に言うしかないね。ありがとう、教えてくれて」

「いいえ、全然。乃音になにも害がないなら平気ですから」

「そっか」

 今日は、乃音の様子が知れてよかった。

 学校側にはちょっと厳重注意しなきゃいけないけれど。

 にしても、可愛いなぁ、結乃の寝顔も乃音の寝顔も。

 あー本当に天使だ。

 なんでこんなに可愛いんだろう。

 やっぱり、どこかに閉じ込めたくなるなぁ……。

 そんな衝動に今日も耐えながら、未来の彼氏であろうユキセと他愛のない話をして二人が起きるのを待っていた。

 頭を撫でたり、頬を叩いたりつまんだりして、反応が一つ一つ可愛いと思ったなんて、結乃には秘密。