この前ちせがこれをやったら女は消えるって言ってたから、多分本当に消えるだろう。

 すると、女どもはショックだったのか廊下を去って行った。

 お〜。これはこれからも使えるな。

 まったく、モテていいなとか言われるけどモテてるヤツはモテてるヤツで苦労してんだよ……!!!!

 心の中でそう思いながら、席に着いた。

「ふぅ……」

 あーいまのだけで疲れた。

 ってか耳が痛い。

 まったく、なんで女はあんな声出せんだよ……。

 ってかあんな声出して騒いでたら嫌われるだろ普通。

「鈴くんっ……!!」

 !?、この声は、結乃!!

「結乃?。なに?」

「あの、ご、ごめんね、私、鈴くんの嫌なことしちゃって……」

「冬人とキスしたって聞いたんだけど」

 予定より早かったな……。

 多分、韡月先輩が言ったのではなく結乃自身の意識来たのだろう。

 チッ、一人で来た様子だ。

 結乃を見た男、全員消したい……。

「あ、あのね、あの……あの……」

「なぁに?」

 あー戸惑ってる……かーわい。

「あ、あの……」

 スカートギュッて握ってる。

 ……頑張ってるな。

 良心が痛みながらも、結乃の言葉を待った。

「鈴くん大好き……!!」

 ギュッと力いっぱい抱きついてきた結乃。

 っ……!!論外だ!こんなの……!!

「ごめんね……」

「……うん、僕意地悪してた。許してあげる」

「本当?」

「うん、本当だよ」

 頭を優しく撫でれば、可愛く微笑んだ結乃。

 こんな可愛い顔して、想定外のことしたら俺が負けることぐらいわかってるだろ……。

 はぁ……本当可愛い。

「んっ……!!んんっ……!ふぁ……鈴くん……」

 強引にに唇を奪えば、俺の名前を呼んだ結乃に愛しさが溢れた。

「好き……!私は、冬人くんより鈴くんだよ……?」

「ふふっ、僕も、結乃が一番愛おしいよ」



 はぁ……結局これでよかったんだろうか?

 まぁいい。いまはなによりも愛しい結乃が隣に居てくれればそれだけで幸せだよな。

 そう思い、再び唇を重ねた。

 後日、あの後輩と話をつけた。

 どうやら、アイツは前に結乃を襲った暴走族の総長、つまりimmortalの頭らしい。

 まぁボコして、もう二度と結乃に近づくなと言った。

 謝罪したいとも言っていたが、それも俺は許さなかったとさ。