「わ〜!!一年生だー!!」

「あ……本当だ」

「?、なんか元気ない?大丈夫?」

「うん、大丈夫だよ」

 そう言って、無意識に頭を撫でていた。

 にしても、結乃が日に日に小さく見えて来る。

 やはり、俺の身長が伸びているのだろう。

 170に行きたいなぁ。

 ちせはデカすぎて越えれないと思うけど、男子らしく背は高くなりたい。

 そもそも父さんだって背が高いのに、俺だけチビだ。

 腹立つ……。

「鈴くん!!」

「っ?、あ、ごめん、ボーッとしてた」

「う、うん……」

 なんか心配されてる?

 結乃の瞳がうるうるしてる。

 ああ可愛い、早くどこかに閉じ込めたい。

 孤独にして、俺だけを求めて欲しい。

 って、また変なこと考えてる俺……。

「ふふっ、にしても懐かしいね、一年生の頃」

「僕にしてはつい最近のことだけどね」

「あ、そうだね。」

 そう他愛のない話をして、いつもと同じように結乃を教室まで送って行った。

 そこからは韡月先輩にすぐ頼む。

 この人とは元々財閥同士で面識があった。

 だけど、『結乃命』と言うぐらいだから、教室で俺が見てられない時はこの人に任せようと思い、そうすることにした。

 すんなりオーケーしてくれたから、これもまた日課になった。